2005年2月13日(日)
今夜、アメリカ、LAで第47回グラミー賞の授賞式が行われた。主要3賞はSong of the yearにJohn Mayerの"Daughters"、Record of the YearにRay Charles & Norah Jonesの"Here We Go Again"、Album of the Yearに故Ray Charlesの遺作「Genius Loves Company」がそれぞれ選ばれた。その他各受賞詳細はこちらの公式サイトで。
Rayがレコード、アルバムの主要2部門はまあグラミーとはいえ、ちょっと偏ったなという印象。アルバムはともかくRecord of the Yearはバカ売れしたUsherあたりかなと予想してたのだが・・・
個人的には各賞そのものには特に思い入れはないのでまあいいのだが、今年は授賞式で披露された各パフォーマンスがものすごかった。アメリカではCBSネットワークが中継していたのだが、ここ何年かでもピカイチの永久保存物!ということで以下にセットリストとTVで観てのライブレポートを。
(各曲のタイトルとクリックするとWalmart Music Downloadの提供する視聴サイトに飛びます)
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Let's Get It Started / Black Eyed Peas
Rich Girl / Gwen Stefani
Heaven / Los Lonely Boys
This Love / Maroon 5
Take Me Out / Franz Ferdinand
冒頭からいきなりナレーション抜きでLet's Get It Startedである。ここ1年のヒット曲から勢いのある5組がメドレー形式で登場。約15分のパフォーマンスは、時々各曲がミックスしたりして、最後は同じビートのうえで、各ヴォーカルがそれぞれの旋律を重ねて見せるなど、音楽ショーらしい幕開けで盛り上がる。個人的には社会人になってからだんだん流行の曲に疎くなってたんだけど、この1年はアメリカに滞在していたおかげで、今日のノミネート曲やパフォーマンスはほとんど耳になじんでいたのも良かった。
I Ain't Got You / Alicia Keys
Georgia On My Mind / Jamie Foxx & Alicia Keys
最近のイベントでは見ないことはないというぐらいあちこちで引っ張りだこのアリシア・キーズのパフォーマンスだが、この日も名唱を聞かせてくれる。ソロの後は映画「Ray」でRay Charlesの役を見事に演じたジェイミー・フォックスとRayの名曲をカバーする。バックのオーケストラを指揮するのはレイの顔が映ったTシャツを着たクインシー・ジョーンズという豪華さ。これだけでもDVD化激しく希望。
Sometimes You Can't Make It On Your Own / U2
新作からヨーロッパでの最新シングルカット曲を演奏。もはや貫禄の演奏。なお、U2は今年は"Vertigo"でBest Rock Group Performanceを受賞したが、その挨拶では、月末から(ここサンディエゴを皮切りに!)始まるワールド・ツアーの先行前売りでトラブルがあったこと(アメリカ・ヨーロッパではかなり話題になっている)に対してメンバー自らお詫びも述べていた。
(曲目未確認) / Marc Anthony & Jennifer Lopez
ジェニファー・ロペスと現在の旦那、マーク・アンソニーが公の場で初めて行うデュエットということで事前からニュースになっていたもの。ステージの中央にはキング・サイズのベッドが用意され、ラブラブで見つめあって歌うジェニロペとアンソニー。個人的にはどうでもよい。
Free Bird > (カントリー・曲目未確認) > Ramblin' Man > Sweet Home Alabama / Lynyard Skynard, Gretchen Wilson, Tim McGraw, Keith Urban, Dickey Betts & Elvin Bishop
これはすごい!サザンロックとカントリーの大共演!なにせレイナード・スキナードにAllman Brothers BandのDickey Bettsと、元Paul Betterfield BandのElvin Bishopがギターで絡むんですぜ。往年のサザンロック・ファンにはたまらない組合せ。DVD化希望。というより、この面子でドサまわりしてくれ!
American Idiot / Green Day
今最も勢いのあるバンドの一つ、グリーン・デイのLIVEパフォーマンス。このバンドはまだ生で観た事はないんだが、今日の演奏は圧巻の迫力だった。相当やるなって感じ。ちょっとライブに行きたくなってしまった。演出も消防法の厳しい日本ではとうてい不可の派手なファイアー・アクションで見せていた。最も表題でわかるとおり新作はかなり痛烈に今のアメリカ社会を皮肉ったものなので、会場では演奏後のスタンディング・オベーションで席を立たない人も結構いた模様。またTV中継では歌詞の不適切な部分(fxxk)はちゃんとボーカルだけ消す処理をしてました ^^;)。
Gospel & Rap Medley / John Legend, Mavin Staples, Kanye West & Blind Boys of Alabama
Rap界で今最もノッテル新人Kanye Westと、このほどメジャー・デビューしたばかりのソウル・シンガーJohn Legendが組んでのパフォーマンス。ゴスペルへの敬愛をこめながら今時のRapをアレンジしたKanyeの本領発揮といった感じの好ステージ。
Cry Baby > Piece of My Heart / Joss Stone & Melissa Etheridge
今年Lifetime Awardを受賞した故Janis Joplinを記念したトリビュート・メドレー。ジャニス・ジョップリンを今歌うならまさに彼女というJoss Stoneが"Cry Baby"をカバーし、Melissa Etheridgeも絡んで"Piece of My Heart"へと続く。メリッサは確か癌のためツアーを中止し療養していたというニュースを聞いていたので、この登場のアナウンスにはおやっと思ったが、順調に回復している模様でこの日が久しぶりのステージだった模様。ただ抗がん剤の影響か、頭をそりあげたままの格好での絶唱は、会場の感動を呼んでいた。
Live Like You Were Dying / Tim McGraw
カントリー界で今乗ってるTim McGrawのパフォーマンス。最近ではRap界のNellyとのジャンルを超えた共演などが話題だが、この日はスタンダードなカントリー・ソングを披露。
Daughters / John Mayer
アコースティック・ギターで録音されたバラードだが、この日はストラトのエレキ・ギターをほとんどアンプ直結の形で演奏。ややがさつながらもアンプラグドな雰囲気を残したアレンジが光っていた。個人的にはこの人の声は好きではないんだが、ギターの演奏は絶品。
Across The Universe (the cover of the Beatles) / TSUNAMI Relief All-Stars
インド洋津波の復興支援チャリティとして、早くからニュースでも報道されていた今年の目玉。豪華なアーティストの共演がこの日、実現した。演奏はVelvet Revolver(元Guns'n' RosesとStone Temple Pilotsの混成バンド)がバックを努める。イントロのSlashのギターに続き、ボーカルととったのは、順に、Bono(U2) -> Stevie Wonder -> Norah Jones -> Bryan Wilson(Beach Boys) -> Alicia Keys -> Scott Weiland (Velvet Revolver) -> Billie Joe (Green Day) -> Tim McGraw -> Steven Tayler (Aerosmith) という豪華陣。なおこの演奏はiTunes Music storeでダウンロード可能になる模様。今ならCBSのサイトで映像も見れます。
Caught Up / Usher
Sex Machine / James Brown & Usher
去年もっとも売れたアーティストといってもいいUsherの登場。ダンスも華麗に決めるがこれに対して、大御所J.B.がバックから現れ、Usherと新旧のビッグネームがダンス&歌の共演となる。
(the cover of Ray Charles) / Bonnie Raitt and Billy Preston
毎年、授賞式ではこの1年に亡くなった音楽界の要人を偲ぶが、その最後でレイ・チャールズを偲び、ボニー・レイットによるカバーが演奏。これで今年のグラミー賞のパフォーマンスは締めくくられた。
というわけで、どれも全てが、今年の見所といっても良かったパフォーマンス。是非完全収録でDVD化して欲しい内容です。個人的には冒頭のヒットメドレー、Alicia Keys、往年のサザンロック・メドレー、ジャニス・ジョップリンのトリビュートあたりがまたみたいです。
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